油屋本舗

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元潤滑油 専門職(※守秘義務多々あり)が、皆さんの知らないオイル/添加剤の本当の話/真実/裏話を語ります。

 

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レーシングTaSK 4STオイルシリーズ 特徴 その⑥

■無極性指数(ノンポラリーインデックス)について

通常は「基本性状表」には記載しない場合が多いのですが、徹底した無極性としているということをきちんとアナウンスしておきたかったので、あえて記載しています。

未だに「高極性」(≒極性が高い)ことを謳っている製品が多く、「高極性」≒「高剪断性」≒「高性能」と思い込んでいる方が多いと思いますが、全然違います!全然逆です!

元々僕らは、いかに極性を下げた上で、剪断性をキープ>高めるか?ということが、(極常識的に)基油部分の配合処方のメインになります。
ですから、基油の極性は「無極性指数」>いかに極性が低いか?で管理していきます。

それは簡単な理由で、極性を上げる≒吸着性が上がると思われると思いますが、吸着性が上がるということは、引き剥がす方にも同作用してしまうので、配合した添加剤の性状が極端に落ちて行ってしまうことになります。
その分、配合量を上げても、適正(最適)ppm量は決まっていますから、それもNG。
実は、肝心の剪断性も誤差程度+@程度しか上がりません。

その他にも、いろいろとデメリットばかりですし、致命的な問題があれやこれや生じてしまいますから、僕らは、元々手を出すことすらありませんでした。
(トレンドになったことすら、無いんですよ(爆)


基本的な方向性が、徹底した無極性になるかというと、
●配合する添加剤の効きを少しでも上げたい。
設定した性状が立ち上がるなら、少しでも添加剤類の配合量を減らしたい(<厳しいコスト上の理由)
●部品のクオリティが下がっていて、従来(問題が発生しなかった)無極性指数でも、最近は問題が生じるケースが頻発してしまっている。
●剪断性を高めるのに、極性を上げて対応するなんてしない!(基油の極性を下げたまま、剪断性を挙げるのが元々(はじめから)常識)
こんな理由からです。

ざっと説明すると

オイルは、「基油」部分と配合された「添加剤」類とで形成されています。
片一方だけが機能していてもダメ(意味がない)わけで、最近のトレンドは、より徹底した低μ特性を要求されてきています(※主に低燃費性のため)ので、どちらかというと配合添加剤の方にウエイトが上がっている傾向にあります。
ですから、より極性の低い基油配合処方が求められるわけです。

また、最近は、とにかく原材料コストが厳しいので、スプーン1杯の添加剤を使用するところを、一つまみで同性状になるように(済むように)やらされる傾向が強いんです。
だから、少しでも少ない添加剤使用量で済むように、より極性が低い配合処方になっていくわけです。

最近は、コスト低減のため海外で部品が製造され>部品のクオリティが下がってきていることは、専門職の方のみならず、一般の方にも想像できると思います。
例えばO/S(オイルシール)一つとっても、ちょっと前なら140+あればまず問題なんて起こることはなかったのに、最近ではけっこう問題(トラブル)が頻発してしまいます・・・。
だから、構成部品のクオリティの低下に合わせても、極性をどんどん下げていかないとならないわけなんです。

最後に、剪断性「だけ」を挙げるのなら、基油の極性を上げるのことが一番簡単で&安価なのですが、実用レベルでほとんどメリットがないばかりか、深刻なデメリットばかりがバンバン生じてしまいますから、元々僕らには、そのロジックはありません。
(言い換えれば、頭がおかしい?レベルのロジックになります(笑))

(高極性油のデメリットについては、また後日説明します。(>ただ、面倒臭いんで「有料バージョン」にしたいですね(^^;)))


レーシングTaSK4STオイルシリーズは、無極性指数=200+と、現行では最高指数になります。
ゆえに、配合されている添加剤類の効果が、非常に高く&長く作用し続けることができるんです!
さらに、これだけ高い無極性指数を有しながら、剪断安定性(≒粘度低下性)は、一般市販品(全合成&ノンVi)の3倍~十数倍の高さをも有しています!

 
 

レーシングTaSK 4STオイルシリーズ 特徴 その⑤

■【重要】摩擦係数>低μ特性

この摩擦係数(>低μ特性)が、実は、一番の重要ポイント(≒要)になります。

これまで、基礎性状表の各項目を挙げていろいろ説明してきましたが、何度も説明したように、「技術的にはこんなの当たり前!」って内容が多かったと思います。
(それが、基本的な/基礎レベルの技術もない業者が製品化したり、分かってはいるんだけどコスト上の制約からなかなか実現化できないってことが、ほとんどなんだと思います。)

この摩擦係数(>※以下「低μ特性」)を特化/向上させるためには、かなり技術的/コスト的な難易度が高く、極めて高いスキルが必要となります。

何か高単価なFM材をアドオンすれば良いような稚拙なレベルではなく、基油の選択>バランス、その配合添加剤の総合的な配合処方などがあって、初めて実現化できるものになります。


●低μ特性

あくまで「特性」でなので、更にいくつかの項目から「低μ特性」が成り立っています。
これらの、値の善し悪しがあって、初めて「低μ特性が良い/悪い」という評価/判断をしていきます。

(僕らは、通常端折って「μ/ミュー」って一言にしちゃってますね(^^))

・摩擦係数(=境界潤滑領域直前のμ値)
・負荷に対するμのピーク値/カーブ
>「ストライベック曲線」の「ML領域=混合潤滑領域の更にピーク付近を「EHL領域」と言います。その領域下での
「EHL領域での低μのピーク値(=一番低い摩擦係数値)「EHL領域下でのμ特性のカーブ」が極めて重要。
・温度に対するμ特性のカーブ

大きく分けて、この3項目をもって「低μ特性」を診ます。>善し悪し等の判断をするわけです。


●摩擦係数

通常は、境界潤滑領域の手前ギリギリの値を指します。>きちんとしたSRV試験器があれば、ここは簡単&正格に測定できますから。
「基本性状表」によく記載されている「摩擦係数」は、ここの数値になりますが、実際重要なのは、EHL領域下での値/キャラクターなんです。
まぁ、摩擦係数とEHL領域下での低μピーク値はほぼ比例しますから、摩擦係数の表示があれば、低μ特性の善し悪しは、最低限察しがつくわけです。

この摩擦係数も大まかな尺度がありまして、

(僕ら)
▲摩擦係数≒0.1以上>論外!
▲摩擦係数≒0.06前後>最低ライン!
○摩擦係数≒0.04>これが普通(並)じゃね?
◎摩擦係数≒0.04以下>結構μ良いじゃん!
こんな感じで診てます。

ポイントは、摩擦係数≒0.04までは、簡単に&あっさりもっていけるので、これが当たり前!といった認識になります。
0.04アンダー(以下)になると、特定の基剤の使用だけでなく総合的な配合処方を行なわないと実現できませんから、非常に高い配合処方を取っていると言うことになるんです。

ところが、ややこしいのは、一般市販品のほとんどが、僕らの常識からかけ離れてしまっていることなんです。

(一般市販品)
▲摩擦係数≒0.1以上>これが、全体の95%>特に2輪用オイルはこれがほぼ100%
▲摩擦係数≒0.06前後>3%あるかどうかレベル
○摩擦係数≒0.04>10品目以下
◎摩擦係数≒0.04以下>お目に掛かったこと無し
という状況(体たらく)なんです(>_<)

で、こんな性状性能にも関わらず、高性能品を謳ったり、意味のないセールストークでモノを売っているので、まんまとほとんどの方が引っかかってしまうわけです(>_<)
(周りにロクな製品がないので、モノの善し悪しが分からなくなってしまうんですね?>ったく、みんなで渡れば怖くない!?は、いい加減にして欲しいところです・・・。)

●摩擦係数⇔(オートバイ)湿式クラッチへの影響

摩擦係数が低いと、当然、オートバイの湿式クラッチへの影響(滑り)を懸念される方が多いと思いますが、月並みな配合処方を取れば、当然ズルズルに滑ります。

レーシングTaSK4STオイルシリーズの場合、0.04以下の低い低μで在りながら、湿式クラッチへの影響(滑り)は全くありません!

低μ特性が金属にだけ立ち上がるように配合処方しているため、湿式クラッチへの影響が出ないのです。

実は、このコントロールは、それほど高い技術ではないのです。
最近は当たり前になった可変バルブタイミングコントロールは、基本、小型の湿式クラッチのような構造をしているので、黎明期の頃、安直にμを下げるとタイミングがメチャクチャにずれてしまうので、当時みんな大変苦労したのです。で、金属にだけμ特性が立ち上がるノウハウを、その頃みんな覚えたんです。
その頃のキャリアがある人間なら造作もないことなんです。(ただし、コストが掛かるのがネックになります。)
現在は、制御機構が複数になっていますから、僕らは単純に、ひたすら低μを狙っていけば良いのが現状です。
(更に、ATFやCVTFのキャリアがあると、こういったミューコントロールは、更に造作もなくこなせるようになるんです。)


●負荷に対するμ特性(カーブ)(>EHL領域での低μピーク付近のカーブ)

ストライベック曲線(≒負荷とμの推移を表すグラフ)上で、ML(混合潤滑)領域があります。
その中の、一番μが低い付近を「EHL領域」と呼ばれている領域で、実は、一番重要&一番注視している領域になります。
僕らは、EHL領域の低μのピークをいかに下げ>エリア(カーブ)をいかにナローに拡大していくか?が、一番の課題となっています。

(この辺はオープンにされていませんし、計測も難しい(≒複数の計測値を組み合わせて算出しないと出ない)ので、一番重要に関わらず、一般の方には一番縁遠い情報になってしまうようです。この部分の善し悪しは、実走してみて走行フィーリングを確認する方が早いのかもしれません。)

当然、基本性状表の摩擦係数より大幅に低いμになりますし、このエリアを少しでもワイドに拡大していくと、よりフラットで>トラクション性に優れた>(結果)エンジンの各部品だけでなく、ミッションorタイヤorサスペンションへの負荷も大幅に低減されます。

レーシングTaSK4STオイルシリーズは、このEHL領域下でのμを大幅に低減(0.028~0.03)まで下げ>更に大きくフラット&ワイドになるよう配合処方しています。

(余談ですが、このEHL領域下の低μのピークを下げなくても(≒低μのピークに変化が無くても)、ここのカーブをフラットorワイドにしただけで、低μ特性が非常に良になったような動力パフォーマンスが発揮されます。一般市販品では、こういったところを味付けしているモノが結構ありますね。)


●温度に対するμ特性(のカーブ)

低μ特性は、負荷に対しての特性だけでなく、温度に対しての特性も、非常に重要になります。

通常(≒一般市販品レベル)の場合、配合添加剤の低μ特性が立ち上がってくるのは、70度ぐらいからがようやくで、しかもジワジワと少しづつ立ち上がっていきます。
その後、85度ぐらいをピークに(結構)低μ特性は低下していきます。
(ちょうど、カタカナ/ひらがなの「へ」の字を、左右ひっくり返したようなグラフ波形になります。)

レーシングTaSK4STオイルシリーズの場合、この低μ特性が立ち上がってくるのが異常に低温度(約45度)からで、65度ぐらいにはほとんど低μのピークに達します。その後、100度近くまで低μ特性のピークを保持(発揮)し続けます。

これが始動後からかなり激しい走行時中まで、安定して(ほぼ一定に)性状性能を発揮し続ける一つの理由でもあります。


(少し説明が長くなりましたが、この「低μ特性」の行はタスク4STオイルシリーズを説明するに非常に重要ですし、一般的な製品を判断する際も非常に重要ですから、一気にUPいたします。)
 
 

レーシングTaSK 4STオイルシリーズ 特徴 その③

■実粘度、粘度指数

実粘度(40度cst/100度cst)もノンViということもあり、それほどワイドに取っていません。
結果として、粘度指数も、それほど広いレンジ設定にしていません。

こうゆう場合、始動後のフリクション>ひいては燃費を懸念される方が多いと思いますが、その分、低μ特性(低フリクション特性)の方を特化させて、逆に向上させてありますから、この点は、全く問題にはならないんです。

実際、この程度の低温流動性があれば、厳冬期の北海道のようなシチュエーションで無い限り、全く問題になりません。>極良好な低温流動性を保っていることになります。

また、始動直後のフリクションや(>強いては燃費)に対して一番重要なのは、低μ特性(低フリクション特性)の方が重要になります。
こちらの方が、重要ですし>効果も大きいですし>※ただし難易度/単価は、跳ね上がっていきます!!

自分は、その他の製品(オイル/添加剤/ケミカル)も、低μ特性の方に重きを置いています。

(最近登場してきた「高粘度指数基油」を用いたオイルですが、実は、謳っているセールストークが目的じゃなくて、最近特に問題が表面化してきた「コーキング」と「オイルスタベーション」対策が、本来の目的なんです。>※この点も、また別の機会に説明いたしますね。)


で、結果として、例えば、タスクEVO.4TRR35(5w35)と、一般市販品(全合成)の0w30を比較検証してみると、粘度低下率(剪断安定性)は言うに及ばず、全領域(温度&負荷)でフリクションロスが逆転してしまうわけです!
結果、燃費も、EVO.4TRR35使用時の場合、燃費+20%となるのに比較して、ほとんど差がないか、ほとんど短い期間(1000km程度)で数%の燃費向上に留まってしまうんです。

※(一応参考までに、150度cst(計算値)も挙げておきましたが、だからどうした?なんですよね(^^;))
 
 

レーシングTaSK 4STオイルシリーズ 特徴 その②

■グレード>API(相当)グレードについて

国内畑で長年専門職をやってきましたので、自分も、「APIグレード」を基準に表示しています。

(ACEA規格を引き合いにされる方もいますし、ILSAC規格を引き合いに出される方もいますが、どれが一番優れた規格というわけでもなく(厳しい規格ということでもなく)、国内では、長年API規格が基準になっていますから、自分も同様にしています。>この辺の、「規格の落とし穴」みたいな内容は、また別の機会に説明します。)

現行の最新API規格は、「API:SN/SM」規格ですが、実は、全く意味がないばかりか、オートバイ(ミッション部分)に使用できないので、自分は、「SL/CF」相当にしています。

「SN/SM規格」の一番のポイントは、P(リン)濃度が著しく規制(制限)されていることです。(0.08ppmアンダー)
この、P濃度規制は、「触媒毒」への懸念からきているとされていますが、実は、実測してみると全く意味はないんです。
どのメーカーの方も/技術職の方も、実測確認されていると思いますが、1.5ppm以上になってやっと触媒毒となる可能性が出てくる程度です。

このPは、オイルに配合されている各添加剤(※特にFM剤)が機能するための触媒のような働きをするので、P濃度がここまで規制されてしまうと、物理的にロングライフ(ロングドレン)にはできませんし、添加剤の消費比率/スピードが高いオートバイのミッション部分への潤滑は、あっという間にエンプティになってしまうんです。(>つまり、SN/SM規格油は、オートバイに使用できない/使ってはいけません。)

(まぁ、おかげで胃に穴が開くほど/心が病んでしまうほどやられてしまう僕らは、この現行規格のおかげで、ある程度有効ライフを短くできるので、救われている点も多いです(笑)。>なんで?こんな意味にない規格なのか?は、これまた別の機会に説明します。)

SL規格自体、2世代古い規格になりますが、規格の最低条件を決めているのは≒「○○以上」なので、P濃度規制以外、何の問題もなく「SN/SM規格」はクリアしています。

後ろの「SF」は、極圧性/抗酸化性の尺度になる表記なんですが、「SF-4」は極圧性過多で耐摩耗性に問題が出るケースが多いですし、それ以降の規格は、(自分にとって)あまり意味のない別項目への規格になってますから、これもまたセオリー通り、「SL/CF」としています。

☆API規格でいば、弊社製品に関わらず、「SL/CF」がベストです!


また、なぜ、「SL/CF(相当)」表示なのといいますと、各性状に関しては、きちんと(※こっそり内職でしたが・・・(笑))机上試験>確認してありますが、「API:」を正格に付けるとなると、けっこうな金額の「みかじめ料」を支払わなければならならいので、自分は正式に取得してありません。
(中身が(事実として)保証されていれば、「相当」で十分だと思っていますから。)

(※実は、このAPI規格にも、いろいろ裏話し/裏技があるのですが、これもまた、別の機会にお話しいたします。)


 
 

レーシングTaSK 4STオイルシリーズ 特徴 その①

まずは、分かりやすい≒説明しやすいところから、「基本(代表)性状表」の各項目から補足説明していきます。


■ノンVi(ノンポリマー)>粘度指数向上剤未使用

コンペティション(レース)ユースまでも完全にカバーするため、EVO.4TRR/4TRS/4TSSシリーズは、セオリー通り「ノンVi」=ポリマー(粘度指数向上剤)は未配合としています。高い剪断性(≒耐粘度低下)を維持するためです。

※(対象車両や使用用途が、より厳密に絞り込まれるのでしたら、EHL領域下の低μ特性を向上させる(味付けする)ために、ある程度特殊なViを配合した方が良いのですが、この件は、EVO.4TSECシリーズの製品説明時に補足することにします。)


■基油使用数

(基油の使用数が多いほど良い訳ではありませんから、その点は誤解しないようにして下さい。)

性状性能の各項目をバランス良く数倍~十数倍にまで拡大する目的のために、配合添加剤の種類や具体的な基剤と基油部分とを配合処方して行くに当たって、これだけの基油が必要になっただけのことです。

(基油部分だけで何とかしようとしたり、配合添加剤の追加/増量等で何とか使用とすると、まず、ほとんどデメリット部分も立ち上がってしまいますから、概して、バランスの悪い/偏った製品になってしまいます。)

ただし、現行の国産純正油程度であっても、2~3種類の基油を使用するのは当たり前ですから、ダブルエステルだのトリプルエステルだのコンプレックスエステルだのといった>基油にエステル油2~3種類使用油では、大したモノはできませんし、逆にバランスの悪いモノ/性状に問題があるモノしか無理だと思います。

(対象エンジンや使用用途をもっと絞り込んだ条件でしたら、使用基油数ももっと減られますし、エステル油系のみで基油部分を保っていくのも、もちろん可能です。ですが、今回のシリーズのように広い汎用性をもたせるとすると、自分でも、かなり難易度は上がります。)

☆全体のバランスをとりながら、大きく各性状項目をとっていくために、コストを度外視した基油数になったわけです。


■使用基油について

通常は、前回の内容のように、使用基油名をオープンにすることはありません。
が、あくまで、代表基油名にすぎないので、この程度オープンにしたところで、全く問題はありません。

今回使用した基油の中で、足が着きそうなのは「PE(※無極性ポリオールエステル)」ぐらいだと思います。
(専門職or実務者の方なら、これは察しが着くはずです。)

後、特に特記説明しなければいけないのは「有機デンドリマータイプエステル」ぐらいだと思います。

この「有機デンドリマータイプエステル」というのは、20年程前に、アメリカの某世界最大の化学メーカーが、サンプルとして、世界中にばらまいた基油(試作油)です。
完全な無極性油である上に、ちょうど樹木の枝のように先端が何カ所も枝分かれしていて、これが水平方向に絡み付くことで、画期的な剪断性を性状を有しています。故に「樹木型タイプエステル」とも言われていました。
ただし、この基油を用いた配合処方が非常に難易度が高く、その上、単価が非現実なほど高単価だったので、ほとんど見向きをされなかったんです。
自分は、この当時から目を付けていましたので、世界中にばらまかれたサンプル油を引っ掻き集めてストックし、自社製品に使用している訳です。
(事実上、コピーできない(パクれない)はずという理由の一つです。)

(もちろんストックしている基油数量には限りがありますが、まだ、更に上のタマが6個ほどありますから、タイミングを見て、順次バージョンアップして行くつもりです。)


■変則表示粘度/(SAE相当粘度)

Wグレード(=ウインターグレド=低温流動性)/実粘度(=40度cst)とも、イメージをとらえやすく/判断し易くするために、意図的に変則粘度の表示にしてあります。

実際の表示粘度は、「基本性状表」にある「SAE(相当)粘度」となります。

ノンViのせいもあって、実粘度のレンジはかなり狭いように取られるかもしれませんが、μ特性が非常にワイドレンジ(※低μ特性(摩擦係数)のところで、別途説明します。)ですので、実際の使用レンジは、逆にかなり広くなります。
(以前から何度も何度も説明していますが、性状性能の一項目だけで判断してはいけません!上記のように、複数の項目を上から広く見渡していかなければ、全体像は見えてこないんです。)

ただし、この変則粘度表示にも、製造上ややこしい/問題があります。

(自分のユーザーさんなら、もうご理解されていると思いいますが)自分は、性格上、製品誤差の許容範囲が狭い(笑)です。(勘弁できない正格です(笑))
実際の粘度の誤差は、±1(例:5w30なら5w29~5w31)としています。
全合成油(EVO.4TRR)だと、比較的あさっり粘度は出るのですが、これが鉱油のウエイト(配合比率)の高い半合製油(EVO.4TRS/4TSS)だと、基油や基剤のロットの僅かな差で結構粘度が出ないことが多いんです。
完全自社製造>完全手作業で製造していますから、時間もそれほど長くは取れない(>とにかく作業時間は1日×2回))ので、誤魔化し調整で合成油の比率を上げて粘度を出すことが、結構あります。
(一部の方は、ご存知ですが、タスク製品は「ハズレは絶対にないけど、たまに当たり品が出る!?」由来です(爆)。結構な頻度で、4TRSに近い4TSSが出ることがあるんですよ。(笑)。)

タスクは、上記のように、自社&手作業生産ですし、何より「質量管理」で各工数を何カ所も行なっていますから、不良品も、製品のバラツキも、ほとんどゼロで収まりますが、
最近、他社メーカー品でも変則粘度表示品をよく見かけるようになってきました。
製品のクオリティーは大丈夫なんでしょうか?バラツキは、どのくらいの誤差なのでしょうか?
はなはだ疑問ですね・・・(^^;)

(一般市販品は、ほとんどが関連依託工場で「量管理」で生産されます。結果、5w30なら5w30~5w39までバラツキが生じてしまいます。>質量管理生産にする以外、絶対に解決できません!)

話しを戻しますが、変則粘度表示は、粘度イメージこそ分かり易くできますが、高いモラルで製造を行なおうとすると、結構大変なんです。<これが、結論(爆)。
変則粘度表示は、実は、自分の首を絞めるだけなんですが(笑)、変則表示粘度の一般市販品のほとんどは、実粘度からデタラメな製品が大半!?じゃないかと思われます。


 
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プロフィール

佐式

Author:佐式
Racing TaSK レーシング タスク/有限会社オフィスタスク 代表の藤野隆司です。

皆さんが、日頃見聞きすることはない/できない情報を提供することで、少しでもお役に立てれば!という思いから、「油屋本舗」を開設いたした次第です。

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