油屋本舗

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元潤滑油 専門職(※守秘義務多々あり)が、皆さんの知らないオイル/添加剤の本当の話/真実/裏話を語ります。

 

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スリッパークラッチとオイルの関係

■スリッパークラッチは、極めて有効なパーツ>しかし、取り外してしまう方が多い。

スリッパークラッチは、極めて有効なパーツだと思います。

近年のスポーツ車は、バルブはさみ角度も小さく>ロングバルブになっていますし、ピストンも驚くぐらいスリッパータイプになっていますから、コーナー進入時に回転数合わせをわずかにでもしくじってしまうと(失敗してしまうと)、簡単にバルブとピストンが接触してしまいます。
常用回転数/域も、かなり高い回転数域を常用していますから、ほんとにあっさりエンジン全損になってしまいます。

オートバイやミッション付きカートに乗っている方ならご存知のように、2ST車から4ST車にスイッチorステップアップした際は、まずは何よりシフトダウンの練習を行なったはずです。

タイムアップももちろん期待できますが、この壊れる/壊れないのマージンが大きく上がるところに、一番のメリットがあると考えています。

ところが、実際は、多くの上位ライダー/ドライバー(※以下ライダーで括ります)の方は、せっかく搭載した高額な社外製のスリッパークラッチユニットを取り外してしまっていたり、元々純正装着されているスリッパークラッチ機能を殺しているケースが多いようです。

昔からのお付合いがある某全日本有名チームの代表者の方に、理由をお聞きしてみると、「効いて欲しいところで効かなかったり、効いて欲しくないところで効いたりするので、結局ライダーが昔のようにコントロールする方が全然良いから。」とのこと。
また、「ジャダー」の原因/切っ掛けになることもあるそうです。

また、この症状は、純正の安価なものでも、高額な外国製のものでも変わらないそうです。

この時点では、自分は、作動構造すら分かっていませんから、漠然とそんなものなんだ/ふ~んぐらいにしか認識してませんでした。

■TaSKオイルは大丈夫か?問題ないのか?

自分のユーザー様には、全日本クラスの方も結構いらっしゃいます。
その中には、湿式クラッチ車の方もいれば、乾式クラッチ車の方もいらっしゃるのですが、当然前々からスリッパークラッチへの影響を気にしていたんです。

使用油ユーザーの方は、もうご理解されているように/体感されているように、TaSK4STオイルは、強烈に金属シュウ動面に高い低μ特性を作用します。
金属にのみ作用するように配合処方をコントロールしていますから、クラッチユニット本体には全く影響はありませんが、スリッパークラッチにはどうなんだろう?より不安定な動作になるんじゃないのか?と、かなり心配があったんです。

弊社製品は、ほとんどが売り買いですから、こういったことですら聞く訳にもいきませんし、何より、スリッパークラッチの作動構造を理解していなかったので、不安は益々大きくなっていきました。

ただ、実状はどうかというと、「調子が良い。問題ない。」で、特に乾式クラッチ車の方よりも湿式クラッチ車の方の方が評価が高いようでした。
(正直、なんで???マイナスの影響がより大きくなるなら、湿式クラッチの方が大きくなるはず?)

去年の年末ぐらいでしょうか?たまたま郷里に帰ることがありまして、そこで、これまた10年以上の面識がある全日本クラスのメカニックの方に、手書のイラスト付きで、スリッパークラッチの作動構造を解説していただいたんです。

簡単に言うと、クラッチアウターの底面がラチェットギヤ状になっていて&クラッチユニット全体をフランジスプリングでイニシャルを掛けているというシンプルな基本構造なんですね。
ラチェットギヤ部分の溝の深さ&角度と、フランジスプリングのイニシャルトルクで、作動タイミングをコントロールしているわけです。
(Tさん、その節は、本当にありがとうございました。m(_ _)m)
外国製の高価なユニットは、動作性をより上げるために、スチールボールを噛ましているようです。

(間抜けなことですが、これですっきりしました!>心配or懸念は吹き飛びました!)

■TaSKオイルは、スリッパークラッチに、より効果が上がる!>ポイントは、低μ特性の違い。

これで、なぜ、一般市販品だとスリッパークラッチの動作が安定しないのか?なぜ?TaSKオイルだけは、問題が出ない/動作が安定するのか?
また、湿式クラッチ車の方が、より効果がアップするのか?
ようやく長年の疑問が解けました!

●ポイントは、低μ特性の違いにある。

TaSKオイルの場合、摩擦係数のピーク値(<この場合、境界潤滑の直前の値)も、一般市販品の約1/3とかなり良好ですが、一番ポイントになるEHL領域(混合潤滑領域カーブの「Vの字」の一番底部分)の数値も1/5以下ですし、何よりその領域のカーブがナロー&ワイドになっています。

より広い条件化(負荷>回転数域)で、低く&広く&低フリクションが働くわけです。

(使用ユーザー様ならもう体感されているように、回転が上昇するときは「ミャ~ン」と電気モータチックに吹け上がって行きますよね?回転落ちも、エンブレが露骨に効かなくなるのがお分かりのはず?<これは、高い低μ特性が働いている証拠なんです。)

具体的に言うと、「早いタイミングで&安定して作動する」ことになります。
一様にどの回転数領域でも、同じように回転落ちが悪い(エンブレが効かない)ことが、一番効いていると思われます。

理論的な話しよりも、動作的な説明をすると、

●①TaSKオイルの場合、回転上昇も早いですし&回転落ちも異常に少ない>ですから、回転数に関わらず(≒低速/高速コーナー進入に関わらず)、コーナー進入時の回転数は高止まった状態のまま進入することになります。
>これが、安定してスリッパークラッチが作動する第1の要因。


●②(湿式クラッチ車の場合)スリッパークラッチが作動し始める≒クラッチアウター部分面がシュウ動し始めると、ここは金属/金属ですから、極めて低フリクションに作動していきます。これが、①をさらにアシストしていると思われます。
また、動く(滑る)動作も極めて滑らかになりますから、ジャダー等の動作挙動の低減にもなります。
>クラッチユニット部(「クラッチアウター部分)が油中にある湿式クラッチ車の方が、より効果が大きくなるというわけ。これが第2の要因。(だから、湿式クラッチ車の方が、より評価が高くなるわけ。)


(ちなみに、このエンブレの少なさは、全日本クラスでポイントをゲットされる方でも、いきなり使用すると「エンブレが無差過ぎて走れない!?」とピットに戻って来られほどみたいです(笑))

一般市販品の場合は、低μのピーク値ですら1.0アンダーのものはほとんどありませんし、ピーク値程度は何とかしても、前出のEHL領域の性状波形が悪いものしかないので、スリッパークラッチの作動タイミングが不安定になるわけです。
(自分も、それなら(≒そんな悪い性状性能油を使うのなら)、スリッパークラッチは外してしまった方が、遙かにメリットは大きいと思います。)

■再トライしてみてはいかがですか?

文頭にも挙げましたが、大枚払ってせっかく購入した外国製スリッパークラッチユニットを、やっぱり取り外して寝かせている方も、相当数いらっしゃると思います。
同様に、純正機能のスリッパークラッチ機能をカットして走行している方も、これまた相当数いらっしゃると思います。

せっかくですから、再トライしてみてはいかがですか?

BSMC(ブリヂストンモーターサイクルタイヤ)様や、その他弊社特約店様/販売協力店様から購入いただければ、こちらには購入ユーザーのことは分かりませんから、足は付きませんよ!(笑)

(それに、常々申し上げていますが、車体に貼ってあるステッカーのオイルと、実際使用しているオイルが違うのが、当り前!常識!です。ストリートでも使いたくもないようなオイルでレースをしていて、全日本クラスとか言われても・・・です(^^;))





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佐式

Author:佐式
Racing TaSK レーシング タスク/有限会社オフィスタスク 代表の藤野隆司です。

皆さんが、日頃見聞きすることはない/できない情報を提供することで、少しでもお役に立てれば!という思いから、「油屋本舗」を開設いたした次第です。

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