油屋本舗

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元潤滑油 専門職(※守秘義務多々あり)が、皆さんの知らないオイル/添加剤の本当の話/真実/裏話を語ります。

 

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油温を低下/安定化させるためには?

■油温を低下/安定化させるためには?
>油温を落とすために、まず、行なうことは?


結論から言えば、まず、行なうことは、現在使用しているオイルを確認>再考>変更することです。

これが、一番手っ取り早く&確実に&安価に、油温を低下させることが可能だからです。

ポイントは、
STEP:①低μ特性が高いオイルを使用する。
STEP:②要求粘度の下限(≒ギリギリ柔らかい)粘度を選択する。
STEP:③ ①②でも追いつかなかったとき、初めてオイルクーラーを装着する。
この3点になります。


それぞれのSTEPを補足していきます。

■補足>STEP1(低μ特性)

とどのつまり、性状性能のより良いオイルを選択するわけなのですが、以前お話ししたように、まともレベルの性状性能のオイルが、一般市販品ではほとんど無いので、選択すると言っても難しいしれません。(ただ、逆の言い方をすれば、選択肢が少ない分、楽なのかもしれませんね。)

まず、「基油部分の高極性を謳っているオイル」は、この時点で排除になります。
ストライベック曲線上の各領域カーブが、むしろ高μ特性になってしまいますし、摩擦係数のピークも不良になってしまいます。
その他にもいろいろと深刻な問題を有していますから、この類のオイルは絶対NGになります。
(※詳細は、いずれ説明します。)

それから、「高極圧性を謳っているオイル」も、流体潤滑領域の性状がかなり悪い方へ行きますし、同じく摩擦係数のピークも不良になります。
これまた同様にいろいろと深刻な問題があるので、この類のオイルも除外して下さい。
(※これまた、詳細は、いずれ説明します。)


低μ特性とは、摩擦係数のピーク(≒境界潤滑の直前)の数値だけでは無いことは、前回軽く振れましたよね?
ストライベック曲線上の、混合潤滑領域(>特にEHL領域)の最ピークもそのカーブも、流体潤滑領域でのカーブの角度も含めて、総合的に見て、μ特性が良い/悪いになります。

ただ、上記の数値/波形は、一般には公開されていない場合が多いですし、一般の方には判断が着かないんじゃないかと思います。
比較的判断にし易い「摩擦係数」(≒境界潤滑の直前のμ)を、目安にすると判断しやすいと思います。
(摩擦係数が良好じゃなくて、混合潤滑領域のμ特性が良好ということは、まずあり得ませんから。)

油温に対して好影響を与える摩擦係数は、0.04が目安になると思います。
これ以上の摩擦係数では、油温が大きく下がる程高い効果は見込めません。

このμ=0.04は、技術的には全く難しくはありません。どちらかというと、僕らにとって、これ(0.04)以下が当り前であり&ここがスタートラインになる数値なんです。
(どちらかというと、単価(コスト)上の問題/難しさですね。)
全般的に見て、摩擦係数が0.1を下回っている製品は、2輪用/4輪用合わせても5%未満程度しかないというのが実感です・・・。


2輪用オイルでは、残念ながら、湿式クラッチに影響を与えず0.04-(アンダー)の性状を有しているものは、一般市販品ではお目にかかったことがありません。
弊社製品を除くと、ほぼ0(ゼロ)だと思われます。(※湿式クラッチに影響のない製品)
おそらくTaSK4STオイルシリーズのみだと思われます。
(メーカーが直系チームに提供している非売品のオイル(≒皆さんがSPLと呼んでいるもの)なら、0.06~0.08ぐらいのものはあると思います。ですが、現在は、2輪/4輪とも提供されていないようです・・・。)

(技術的には、湿式クラッチに影響を与えない≒滑らない≒金属にだけμ特性を作用させることは、何も難しいことではありません。>おそらく単価(コスト)上の理由だと思われます。)

4輪用オイルですと、わずかながらですが、0.1-(アンダー)のものが存在しています。
(意外かも知れませんが)メーカー純正オイルと石油元売り系企業のリリースしているものに、そこそこあります。
社外メーカー品は、μという点では、(実測してみて)ほとんどがNGです・・・。

といっても、μ≒0.04-(アンダー)の製品は、数えるばかり程度しかありません。
μこそそこそこ低いものがあっても、有効ライフはかなり短いものしか無いのが現実です。

性状性能と有効ライフを両立させることは、すなわち使用基剤に比例しますから、高単価品(高コスト品)になることは避けられないことになります。
経験上、原価で、最低\600-/L以上が目安になると思いますから、実売価では最低\10000-/L以上の製品ということになります。
長引く不況下の実勢では、絶対に許されないことですよね・・・。

2輪車/4輪車を問わず、基本、メーカー純正品か石油元売り系のオイルを使用するのが無難ですよ!まず確実ですよ!と、常々言うのはそうゆうことからでもあります。

TaSK4STオイルシリーズの場合、摩擦係数≒0.04以下>EHL混合潤滑領域では、更に大きく低下します。加えて流体潤滑領域下での波形が、低く寝ていますから、非常に高い低μ特性を有しているんです。
(※その他にも、いろいろありますが、今回はこのくらいで)
ですから、通常は、他社オイルから切り替えると、油温が(平均)10~15℃は低下させることができるんです。
合わせて、選択粘度を、そのエンジンの要求粘度ギリギリまで落とすと、(平均)20~25℃も、油温は低下します。
結果、水温にも(良い方に)大きく影響します/効果を現します。


■補足>STEP:2(選択粘度)

エンジンには、それぞれ設計粘度(≒この粘度のオイルでエンジン設計しましたよ)という基準粘度があります。

この設計粘度は、通常、ファクトリーフィル(≒工場出荷時メーカー純正オイル)の粘度ですから、まず、ファクトリーフィルの粘度を把握することがポイントです。
(外車の場合、かなり把握しづらいことが多いので大変です。世間や業者の情報を鵜呑みにせず、注意してくださいね。)

次に、要求粘度を判断/把握します。

設計粘度を基準に、実際使用する/選択できる粘度は、ある程度の幅を持っています。
(といっても、2輪/4輪とも、現行車は、環境基準対策(>燃費対策に、低目の粘度に集まっている場合が多いので、上記の幅は、狭くなってきているのが事実(※注意点)です。)

エンジンの状態を、設計粘度に掛け合わせていきます。

エンジンは、大なり小なり傷んでいいますから、要求粘度の下限(≒使用できる一番柔らかい粘度)は、どんどん上がって行きます。(※上限(≒使用できる一番固い粘度)は動きません。)

エンジンの傷み具合は、使用用途、オイルの選択、選択したオイルの交換サイクルによっても、かなり変わってきてしまうことは、以前お話しした通りです。
大抵の場合、皆さんの想像以上に痛んでいる(≒要求粘度の下限が上がってきてしまっている)ケースが多いと思われます。

要求粘度を判断/把握できたら、最後に粘度を選択します。

油温は、この要求粘度の下限ギリギリ(≒直前)が、一番μ特性が良好になりますから、自ずと下がることになります。
(もちろん出力パフォーマンス、燃費等も、この選択粘度が一番良好となります。)

現行車のレースでは、2輪/4輪とも、こういった理由からも低粘度オイルを使用していると思われます。(まぁ、その分、オイルの交換頻度は、ほぼ毎走行と、かなり頻度は上がりますますが・・・。(<あくまで一般市販油の場合ですよ。)

以上のように、低μ特性の良好なオイルを決めたら、選択粘度を要求粘度の下限ギリギリとすることで、油温は大幅に低下します。

注意していただきのは、安直に選択粘度を落としても(≒安直に低粘度オイルに変更しても)ダメだということです。(負荷/加重の軽い状態でしか、効果はありません。)
それから、日産のVQ35/37エンジン系のように、設計上、粘度をあまり下げられないケースもあります。

ここまで正確に対応して、TaSK4STオイルシリーズに変更した場合、平均で20~25℃油温が低下します!
自ずと、水温も大きく低下させることが可能になります。
同カテゴリー&同一車種で、油温が25℃近く&水温も30℃前後も差が出るのは、皆さん(使用ユーザーさん)もご存知の通りですし、至極当り前の結果ということになります。


■補足>STEP:3(オイルクーラー)

高い低μ特性を有したオイル>更に選択粘度を要求粘度の下限ギリギリにすることで、驚くほど油温は低下/安定化しますが、それでも限界があります。
ここまでやって、まだ油温が大きく高止まりしてしまう場合、最後の手段として「オイルクーラー」を装着します。

あくまで最後の手段だと、改めて言っておきます!

その理由は、オイルクーラーの装着>更にオイルクーラーの装着に対応するためにオイルポンプの容量UPを行なうと、出力損出が大きくなってしまうからです。
一般的には、オイルポンプ部分の出力損出は、約14%前後といわれています。ここが更に大きくなると、大きく出力が食われていくことになります。
(※出力損出14%≒実パワーが14%ダウンじゃありませんから、誤解しないで下さいね。)

ですから、ギリギリまでオイルクーラーは装着して欲しくない、マージンを取る目的で安直にオイルクーラーを装着して欲しくないのです。

こういった出力損出を1%づつでも削り取っていくのが、いかに重要か?大変か?というは、マツダのSkyActiveエンジンのリリースを見ても良く理解いただけると思います。
日産の水素レスDLCだって、同じことです。
オートバイですと、(5~6年前ぐらいだったでしょうか?)欧州モトクロッサーの多くがオイルポンプレスのエンジンをリリースしたことも、こういった出力損出を嫌ってのことだと思われます。
(せっかく技術屋さんが、血の出るような努力/苦労してコツコツと削り取っていった結果を、一気に潰してしまうようなものですよね・・・。)

オイルクーラーを装着する場合、
まず、オイルポンプの容量に注意して下さい!確認なしに安直に装着してしまうと、潤滑系統に大きな問題/デメリットが生じてしまいますから。同様に、闇雲に容量をUPするものでもありません。

それから、オイルクーラーの容量にも注意して下さい。大抵の方は、オーバーキャパシティのもの(≒大きすぎるもの)を装着してしまっているケースが多い印象です。
>実際は、想像以上に小ぶりなもので十分なんですよ!

オイルクーラーは、その製品(メーカー)によっても、冷却効率が大きく違います。(全く冷えない!?ので有名なメーカー品もあります。キャリアのある方ならご存知の通りです。)

お復習いすると、
●オイルクーラーは、必要がなければ装着しない!/してはいけない!
●オイルクーラーが必要になることも多々ある>それは最後の手段!
●オイルクーラーも、正しく選択>装着する!
です。
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プロフィール

佐式

Author:佐式
Racing TaSK レーシング タスク/有限会社オフィスタスク 代表の藤野隆司です。

皆さんが、日頃見聞きすることはない/できない情報を提供することで、少しでもお役に立てれば!という思いから、「油屋本舗」を開設いたした次第です。

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