油屋本舗

油屋本舗

元潤滑油 専門職(※守秘義務多々あり)が、皆さんの知らないオイル/添加剤の本当の話/真実/裏話を語ります。

 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 
 

レーシングTaSK 4STオイルシリーズ 特徴 その①

まずは、分かりやすい≒説明しやすいところから、「基本(代表)性状表」の各項目から補足説明していきます。


■ノンVi(ノンポリマー)>粘度指数向上剤未使用

コンペティション(レース)ユースまでも完全にカバーするため、EVO.4TRR/4TRS/4TSSシリーズは、セオリー通り「ノンVi」=ポリマー(粘度指数向上剤)は未配合としています。高い剪断性(≒耐粘度低下)を維持するためです。

※(対象車両や使用用途が、より厳密に絞り込まれるのでしたら、EHL領域下の低μ特性を向上させる(味付けする)ために、ある程度特殊なViを配合した方が良いのですが、この件は、EVO.4TSECシリーズの製品説明時に補足することにします。)


■基油使用数

(基油の使用数が多いほど良い訳ではありませんから、その点は誤解しないようにして下さい。)

性状性能の各項目をバランス良く数倍~十数倍にまで拡大する目的のために、配合添加剤の種類や具体的な基剤と基油部分とを配合処方して行くに当たって、これだけの基油が必要になっただけのことです。

(基油部分だけで何とかしようとしたり、配合添加剤の追加/増量等で何とか使用とすると、まず、ほとんどデメリット部分も立ち上がってしまいますから、概して、バランスの悪い/偏った製品になってしまいます。)

ただし、現行の国産純正油程度であっても、2~3種類の基油を使用するのは当たり前ですから、ダブルエステルだのトリプルエステルだのコンプレックスエステルだのといった>基油にエステル油2~3種類使用油では、大したモノはできませんし、逆にバランスの悪いモノ/性状に問題があるモノしか無理だと思います。

(対象エンジンや使用用途をもっと絞り込んだ条件でしたら、使用基油数ももっと減られますし、エステル油系のみで基油部分を保っていくのも、もちろん可能です。ですが、今回のシリーズのように広い汎用性をもたせるとすると、自分でも、かなり難易度は上がります。)

☆全体のバランスをとりながら、大きく各性状項目をとっていくために、コストを度外視した基油数になったわけです。


■使用基油について

通常は、前回の内容のように、使用基油名をオープンにすることはありません。
が、あくまで、代表基油名にすぎないので、この程度オープンにしたところで、全く問題はありません。

今回使用した基油の中で、足が着きそうなのは「PE(※無極性ポリオールエステル)」ぐらいだと思います。
(専門職or実務者の方なら、これは察しが着くはずです。)

後、特に特記説明しなければいけないのは「有機デンドリマータイプエステル」ぐらいだと思います。

この「有機デンドリマータイプエステル」というのは、20年程前に、アメリカの某世界最大の化学メーカーが、サンプルとして、世界中にばらまいた基油(試作油)です。
完全な無極性油である上に、ちょうど樹木の枝のように先端が何カ所も枝分かれしていて、これが水平方向に絡み付くことで、画期的な剪断性を性状を有しています。故に「樹木型タイプエステル」とも言われていました。
ただし、この基油を用いた配合処方が非常に難易度が高く、その上、単価が非現実なほど高単価だったので、ほとんど見向きをされなかったんです。
自分は、この当時から目を付けていましたので、世界中にばらまかれたサンプル油を引っ掻き集めてストックし、自社製品に使用している訳です。
(事実上、コピーできない(パクれない)はずという理由の一つです。)

(もちろんストックしている基油数量には限りがありますが、まだ、更に上のタマが6個ほどありますから、タイミングを見て、順次バージョンアップして行くつもりです。)


■変則表示粘度/(SAE相当粘度)

Wグレード(=ウインターグレド=低温流動性)/実粘度(=40度cst)とも、イメージをとらえやすく/判断し易くするために、意図的に変則粘度の表示にしてあります。

実際の表示粘度は、「基本性状表」にある「SAE(相当)粘度」となります。

ノンViのせいもあって、実粘度のレンジはかなり狭いように取られるかもしれませんが、μ特性が非常にワイドレンジ(※低μ特性(摩擦係数)のところで、別途説明します。)ですので、実際の使用レンジは、逆にかなり広くなります。
(以前から何度も何度も説明していますが、性状性能の一項目だけで判断してはいけません!上記のように、複数の項目を上から広く見渡していかなければ、全体像は見えてこないんです。)

ただし、この変則粘度表示にも、製造上ややこしい/問題があります。

(自分のユーザーさんなら、もうご理解されていると思いいますが)自分は、性格上、製品誤差の許容範囲が狭い(笑)です。(勘弁できない正格です(笑))
実際の粘度の誤差は、±1(例:5w30なら5w29~5w31)としています。
全合成油(EVO.4TRR)だと、比較的あさっり粘度は出るのですが、これが鉱油のウエイト(配合比率)の高い半合製油(EVO.4TRS/4TSS)だと、基油や基剤のロットの僅かな差で結構粘度が出ないことが多いんです。
完全自社製造>完全手作業で製造していますから、時間もそれほど長くは取れない(>とにかく作業時間は1日×2回))ので、誤魔化し調整で合成油の比率を上げて粘度を出すことが、結構あります。
(一部の方は、ご存知ですが、タスク製品は「ハズレは絶対にないけど、たまに当たり品が出る!?」由来です(爆)。結構な頻度で、4TRSに近い4TSSが出ることがあるんですよ。(笑)。)

タスクは、上記のように、自社&手作業生産ですし、何より「質量管理」で各工数を何カ所も行なっていますから、不良品も、製品のバラツキも、ほとんどゼロで収まりますが、
最近、他社メーカー品でも変則粘度表示品をよく見かけるようになってきました。
製品のクオリティーは大丈夫なんでしょうか?バラツキは、どのくらいの誤差なのでしょうか?
はなはだ疑問ですね・・・(^^;)

(一般市販品は、ほとんどが関連依託工場で「量管理」で生産されます。結果、5w30なら5w30~5w39までバラツキが生じてしまいます。>質量管理生産にする以外、絶対に解決できません!)

話しを戻しますが、変則粘度表示は、粘度イメージこそ分かり易くできますが、高いモラルで製造を行なおうとすると、結構大変なんです。<これが、結論(爆)。
変則粘度表示は、実は、自分の首を絞めるだけなんですが(笑)、変則表示粘度の一般市販品のほとんどは、実粘度からデタラメな製品が大半!?じゃないかと思われます。

スポンサーサイト

 
 

Comments


 
<- 06 2017 ->
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
プロフィール

佐式

Author:佐式
Racing TaSK レーシング タスク/有限会社オフィスタスク 代表の藤野隆司です。

皆さんが、日頃見聞きすることはない/できない情報を提供することで、少しでもお役に立てれば!という思いから、「油屋本舗」を開設いたした次第です。

最新トラックバック
全記事表示リンク
アクセス ありがとうございます
FC2ブログ ランキング
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
車・バイク
1392位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
88位
アクセスランキングを見る>>
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロマガ購読者数

現在0人が購読中です

ブロマガ一覧を見る

ブロマガ購読者向けメールフォーム


Archive RSS Login
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。